●テーマ アファンタジアの子どもの認知発達
●概要
アファンタジアとは、視覚イメージを思い浮かべることができない特質のことです。イメージ能力の個人差に関する研究は以前からありましたが、アファンタジアに関する研究が始まったのは2015年以降と比較的最近です。現時点で、アファンタジアの研究は成人が中心で、発達的な検討はほとんどありません。そこで今回の分科会では、アファンタジアという観点から子どもの認知発達を再考します。
認知発達に関する論文や教科書では、「イメージ」や「表象」という用語が出てきますが、この用語を使う側も理解する側も、視覚イメージを伴うことが暗黙の前提になっていないでしょうか? 対象の永続性や心像の発達において、視覚イメージを思い浮かべることができない子どもは、発達的にどのような影響が予想されるのでしょうか? 視覚イメージは認知発達においてどのような役割を果たしているのでしょうか? また、イメージ能力の発達や個人差を測定する課題の一つに心的回転課題がありますが、アファンタジアの子どもの場合、どのような方略を使うのでしょうか?
上記の問題に関して、下記の3名の先生方から話題提供をしていただいた後、参加者の方も交えてディスカッションを行いました。
●日時:9月23日(土曜)13:00~16:00
●場所:Zoomによるオンライン開催
●プログラム(当日、木村先生と野田先生の発表順を入れ替えました。)
13:00~13:30 企画趣旨とアファンタジア研究の概観 杉村伸一郎(広島大学)
13:30~14:00 アファンタジアの存在は子どもの認知発達に何を示唆するか?
―Piaget理論から見たアファンタジアー 中垣 啓(早稲田大学名誉教授)
14:00~14:30 視覚的イメージは何の役に立つのか? ―aphantasiaを通して
乳幼児のイメージ世界を空想(fantasy)する― 木村美奈子(名城大学)
14:30~15:00 心的変換における方略の個人差 野田 満(江戸川大学)
15:00~16:00 ディスカッション
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